2007年07月10日

元祖電子マネーが標ぼうする“全土支配”の本気度 このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 元祖電子マネーが標ぼうする“全土支配”の本気度


「Edy商圏」として、お買い物での適用領域を着実に広げている元祖電子マネー、ビットワレットの「Edy」は、PASMO協議会/パスモの「PASMO」であれ、セブン&アイ・ホールディングスの「nanaco」であれ、イオンの「WAON」であれ…「新参者」の登場に動じない。なぜなら、実は強い自信を持っているからだ――。



元祖電子マネーも当然、主婦層を囲いつつあった 「Edy」は、「普及」という観点でいえば「元祖」といっても決して間違いではない電子マネーだ。その勢力は、すでに全国に及んでいる。 そんな「Edy商圏」の広がりを地方の生活圏という視点で見ると、各地域でチェーン展開するスーパーに採用を働きかけ、浸透を図っているという事実がある。

派手に宣伝されていたわけでもないため決してよく知られた事実ではないが、例えば、主なものでも大丸ピーコック(全国)、アサノ(宮城)、マルエツ(東京、神奈川)、ユニーグループ(東海地区)、松坂屋ストア(名古屋)、関西スーパーマーケット(兵庫)、イズミ(広島)、リウボウストア(沖縄)が挙げられるなど、その試みは全国的だ。 こうしてみると、「Edy」はこの数年の間で着実に全国の「買い物圏」への普及を進めていたことが分かる。

この領域で想定される利用者層は、いわずと知れた、主婦層だ。ということは、実は一部の主婦層にとって「Edy」はすでに多用されている電子マネーになっているという現実がある。 

こうして「Edy商圏」はすでに47都道府県全域に広がっている。「必ずしも観光地だけでなく、日常生活の中でも使える」(ビットワレットの事業戦略部事業企画課の大上裕介氏)ようにしているとのことで、とりわけ、ビットワレットが営業所を置く札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、福岡、沖縄を中心とした地区ではよく使われているという。 加盟店も約4万9000店舗に達した。

その数は、今後も「(共通端末の導入で)電子決済を導入する店が広がっているので増えるだろう。大手チェーン店ほど、共通端末を入れる傾向がある」(大上氏)という。「ニッポンのインフラに」――「Edy」の自信 そんな「Edy」の特長を大上氏は3つ挙げる――日本全国どこでも使えること、子どもから高齢者までだれでも使えること、すでに使われているということ。

実際、この3点を評価してもらって加盟店を増やしている。「この3つがそろっている電子決済は、恐らく『Edy』しかない」(大上氏)。 ビットワレットには自信がある。 「数十兆円といわれる小額決済市場において、電子マネー利用はまだわずか。先頭を走っていると自負している当社でさえ、まだまだだ。これから先の方が長い。

今のこの流れの中で引き続きしっかりと先頭を走っていく」と大上氏。「その時流を、いかに広げていけるかがわれわれに問われている。どこか(新しいもの)が出てきたからどうするということではない。(少額決済市場を)早く数千億円、そして兆単位まで引き上げていきたい。そのためにも、健全なサービス競争は必要だ」とたくましい。 

「PASMO」「nanaco」「WAON」と続いた新電子マネーの登場で、電子マネー(で決済するということ)が盛り上がってきたと感じたのは、予想外に早かったとも。ただ、「新参者」を歓迎し、相乗効果により「Edy」利用をさらに広げていくチャンスだと期待しているのには変わりない。「電子決済が使えるお店=『Edy』が使えるお店」を築いていく考えなのだ。 

「nanaco」や「WAON」は、それぞれ基本的に「セブン‐イレブン」(セブン&アイ・グループ)とイオングループでしか使えない。提携すればほかの店でも使えるようになるが、セブン&アイ・グループで「WAON」、イオングループで「nanaco」が使えるようになるということは、なかなか想定しにくい。だが、「Edy」であれば、どちらでも使えるようになるというチャンスはある。異業種との連携も実現化しやすい。 

つまり「『Edy』では、オープンでスタンダードになることを目指している。すべての仕様、仕組み、使い方はオープンなので、だれとでも組め、どこでも採用されやすい」ということである。 

また、「Suica」「PASMO」「nanaco」「WAON」は交通、流通といったインフラを持つ。「Edy」にはそれがない。それが弱みのように映るのだが、それに対する「不安はない」と大上氏きっぱり言い切る。

「『Edy』は街ナカのどこでも使えるのが前提。電子マネー専業会社であるからよりどころはない。その分、制約もない。いろいろなサービスと組み合わせて、どう使ってもらえるか。ある意味、ニッポンの(小額決済における)インフラを目指している」 

また、大上氏は「『Edy』が目指しているのは現金に近いところであるため、厳密にいえば、われわれとガチンコに組み合う敵はいないのではないか」と語る。いってみれば「敵は現金」ということだろうか。「この店では使えるがその店では使えない」というのではなく「どこでも使える」ことを、しかもそれを早期に実現することを目指している。 

「われわれの前に道はない。われわれが道をつくる」と断言するのは、これまで先頭を走ってきた自信でもある。 

そんな『Edy』がこれから切り開こうとしているのが、一般家庭の中における決済シーンだ。平たくいえば、インターネットやテレビのビデオオンデマンドなどでの利用となる。そこは、今まで現金も進出できていなかった領域。「(新規参入が相次いで、電子マネーが)盛り上がってきた。今年か来年には、インターネットの世界でもこの盛り上がりが起こるのではないか」と、大上氏は予想している。 

インターネットにおける電子マネーの利用は、いまだ微々たるものだといっていい。「Edy」は、そこで「孤軍奮闘」していると感じているが、「Felica」チップを読み書きできるパソコンも出荷されるようになったことで市場が生まれつつあると見ている。 

インターネットでの利用者は、趣味に時間を割ける高齢者が想定されている。テレビ講座やネットスーパーなどにおける決済シーンだ。「『だれでも使える』という特長は、『Edy』ならでは。われわれが本当にニッポンのインフラを目指していくなら、そこはきっちり広げていかなければいけない」と、大上氏は意気込みを見せる。

高齢者だけでなく、「子ども層」もターゲットに据えており、そのための施策を打っていく考えだ。 実際、ビットワレットはインテルやマイクロソフトと共に2006年6月から、パソコンでの「Felica」利用(インターネットにおける電子マネーの利用)拡大を試みる「スマートデジタルライフ推進プロジェクト」(1年間限定)を進めてきた。賛同会社は70社近くに上るとか。その成果は7月にも発表される予定だ。 

「そういうインフラが整っていくと、そこでサービス展開できるようになる」と大上氏。そんな状況下にある今は、街ナカをきっちり仕上げる時期だと考えている。


・コメント
現金とクレジットカードとEDYなどの電子マネーは使用する側が自由に選べるため、奪い合いになっています。使う側としてはポイントなどの関係で一本化してほしいし、広がらなければ使い勝手悪いしで巨大な先行投資が必要です。

インターネット決済が主流になると読んだEDYと小売を取ったイオンのWAONかセブンホールディングスのNANAKOか、家計を預かる主婦として。これからも目が離せません。

タグ:電子マネー

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