店舗数を順次増やして開業3年目の黒字化を目指すが、既存の銀行にはない独自色の発揮や専門性の高い人材の育成などが課題となる。
「お客様にさらに満足いただける機能が加わった」。イオンの岡田元也社長はこの日、ジャスコ品川シーサイド店(東京)に開業したイオン銀行1号店のセレモニーで満足げに語った。 1号店(約100平方メートル)は同SCの正面入り口のすぐ脇にカウンターを構える。5〜6人の職員が常駐し、資産運用やローンの相談に応じる。
キャッシュカードにイオンの電子マネー「ワオン」の機能も搭載し、小売業と相乗効果を狙う。 01年に銀行業に参入したライバルのセブン&アイ・ホールディングスのセブン銀行は、傘下のコンビニエンスストア(8月末で約1万2000店)に設置したATMの手数料収入で稼ぐ仕組みだ。 これに対し、イオン銀行は、週末には全国で計1000万人が訪れるというSCを舞台に、大手銀行に匹敵する金融商品の提供で買い物客を囲い込む戦略だ。年中無休で営業は午後9時まで。スーパーならではの便利さが特色だ。
岡田社長は「銀行は特別なビジネスではない。我々の参入で、業界が活性化すればいい」と語る。当初は中京、関西圏を含む3大都市圏に集中出店する考えだ。 イオン銀行が計画通り3年目に黒字転換するには、店舗戦略や品ぞろえのほか、人材育成もカギとなりそうだ。
商業施設の中に銀行窓口をつくる「インストアブランチ」の試みは、10年ほど前に地方銀行などで始まった。荘内銀行(山形県)は隣県の仙台市周辺のSCに10店を展開するが、「車で来店して滞在時間が長く、集客の中心になる地方SCだからこそ、客を開拓できる」と評価する。 一方、01年に神奈川県大和市のSCに出店した横浜銀行は「買い物ついでだけに堅苦しい相談は敬遠されがち。
SCと銀行のニーズはマッチしなかった」として積極展開の方針を見直した。こうした例は多く、インストアブランチを個人向け取引戦略の柱と位置づける銀行はわずかだ。 イオン銀行が収益源と見込む住宅ローンや個人ローンで独自色を出すことも容易ではない。
すでに地域銀行やメガバンクを含めて競争が激化しており、ローン金利を無理に優遇すれば自らの利益を損ないかねない。資産運用商品の販売でも、優良顧客は既存の金融機関が囲い込んでいる。SCでの相談業務がビジネスとして成立するかどうかも不透明だ。
イオン銀行の従業員の多くは金融機関の出身者だ。金融商品の知識や説明責任が厳しく求められる時代だけに、店舗を増やしていくには、消費者が安心して相談できる人材の確保や育成が欠かせない。
抜粋 asahi.com
参考 イオン銀行
・コメント
最近競争の激しい金融業界にあえて乗り込んでいったには、戦略的に金融機関を自社で持つことの強みを理解したからなのでしょう。金融コングロマリットは今後も続きます。
サービス競争なら、小売業のほうが現在の金融機関よりもはるかに上をいっています。これで、現在の銀行も目をさましてくれればいいのですが・・・。まだまだ先になりそうですが、いずれサービス本位の銀行に旧銀行が、飲み込まれるのは時間の問題です。
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