2008年12月22日

価格変動に振り回されるガソリンスタンド このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 価格変動に振り回されるガソリンスタンド


trd0812201105009-p1.jpg

 原油高や暫定税率の失効などで大きな価格変動に見舞われたガソリン業界。追い打ちをかけるような金融危機による景気減速の影響で、客足も落ち込んだ。「これほど価格に振り回された年はなかった」と給油所経営者らは困惑顔だ。


 競合店がひしめく大阪府泉南市の幹線道路沿いの「角丸石油ガスSS」には、店頭の看板に吸い寄せられるように乗用車が訪れる。

 同市内では12月初旬に、90円台の給油所が登場。同店は12月7日に100円から97円に値下げし、13日に95円、19日にはさらに93円まで下げた。

 石油情報センターによると、全国平均の店頭価格は8月に185円まで急伸した後、下落。近畿2府4県の平均価格(15日現在)も114円になった。同店の岡村智弘社長(37)は「まさに階段を転げ落ちるよう。上がったり下がったりと翻弄(ほんろう)され続けた」と苦笑する。

 始まりは、暫定税率が失効した4月だった。品切れを警戒し、3月末には500万円の損失覚悟でタンクをほぼ満タンにして備えた。順番待ちの車の列で渋滞を引き起こし、警察が出動するほどの騒ぎになった。

 その後、原油価格は上昇する一方で、同店も10月中旬には168円の最高値を記録。しかし原油価格の下落とともに状況は一変し、今度は11円、9円…と下げ続けた。

 だが、長引く価格高騰の影響で、消費者には車離れと節約志向が浸透。今秋以降の景気低迷で、客の財布のひもはさらに固くなっている。「ガソリンが安くなって助かりますが、不景気で家計も無駄遣いできないので仕事以外では車は使いません」と給油に訪れた大阪府岬町の女性会社員(62)。

 売り上げが伸び悩む給油所が多い中、安値の同店はむしろ昨年より増えているという。岡村社長は「利用者は1円単位にも敏感。損を見越してもいち早く値下げしないと乗り遅れる。言葉は悪いが薄利多売ですよ」と話す。

 一方、「客足は戻りつつあるが、これまでの打撃が大きすぎる」と語るのは、大阪府内の激戦区のひとつ堺市にある給油所店長(60)。今年の販売量、売り上げともに昨年を2割ほど下回るとみている。この店も周辺の競合店と同様、12月に入って97円まで値下げした。「今後下げるとしても1、2円くらいがギリギリのラインでこれ以上は下げられない」

 安売りが続けば、当然利益率も低くなる。これまでに競合店のうち数軒が閉店した。「景気も悪いし、価格が今後どうなるかもわからない。価格に振り回された1年だったが、来年はもっと悪い状態になるのではないか」と店長はため息をついた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081220-00000523-san-soci
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081209-00000058-scn-bus_all

・コメント
 ガソリン価格は夏以降急落したものの需要の減退傾向は続いています。価格競争は激化しているのは、一部の石油元売りが始めた「新仕切り体系」が安売りに拍車をかけているからです。石油元売り、スタンド共に疲弊し、特にスタンドの廃業は増加の一途をたどりそうです。

 販売量が20%以上減少したスタンドもあるそうです。需要減退のなかで、ガソリンを売ることしかできないGSは背に腹は代えられず価格競争を仕掛けるスタンドが増加しています。スタンドの経営に最低限必要な粗利益は少なく見積もっても一般にガソリン1リットル当たり10円程度だといいます。

 この価格ですがどのように決まっているかご存知でしょうか。ガソリン流通にはおおまかに分けて2つのルートがあります。

 ・石油元売り会社が契約した系列に販売する系列ルートと
 ・石油元売り会社が余剰ガソリンを商社経由で販売する業者間転売(業転)ルート

 この業転ルートで販売されるガソリンが「業転玉(ぎょうてんぎょく)」で、最も安い種類のガソリンとなることが多いそうです。

参考 各地のガソリン価格を比較できるインターネットサイト「gogo.gs

 最近、消費者はガソリンに目を向けなくなってきている可能性が否定できません。燃料電池システムや電気自動車の話をよく聞きます。こういった電気自動車用のスタンドや燃料電池用のスタンド水素ガススタンドが今後、次世代自動車普及と共に必要になってくると思います。

 原油価格に一喜一憂するのにうんざりしている人も多いと思います。新しい収益源として非化石燃料の開発・販売は必須だと思いますし、国内で生産できるため、外部要因に左右されない等、メリットも多いです。
 
 今までの石油依存のガソリンスタンドも行動に移すべきだと思います。環境のためにもエネルギー自給率向上のためにも将来を見据えた行動をとることが実は一番リスクが低かったりするのです。何もせずジリ貧は被害額を拡大させることは今回のサブプライムローンで学んだはずです。

参考 ガソリン税 WIKI
 揮発油税法および地方道路税法が定めるガソリンにかかる税金の総称。1974年度から「暫定措置」として租税特別措置法による暫定税率が適用されており、本来ガソリン1リットルあたり28.7円のところ、25.1円上乗せされ、53.8円となっている。なお、徴収された税金は道路特定財源として、主に国や地方の道路整備に使われていることになっている。

タグ:ガソリン

 あとで読む
 
posted by kei at 04:33 | Comment(3) | TrackBack(1) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして。

GSは今非常に厳しい状況にあります。私も4年ほど前までGSの所長をしておりましたが、記事に書かれている業転玉を購入する販売店が増え、価格の混乱に一層拍車をかけています。同じ元売が精製したガソリンであるにも関わらず、仕入れ価格が大きく違います。元売から正規のガソリンを買うことは、安定供給とブランドのためだと言われていますが、ここまで業転玉が氾濫すると、元売のブランドも意味がないと言わざるを得ません。さらに元売各社が推し進めるセルフSS化によって、既存のフルサービス体制のSSはさらに経営が悪化してきています。今後5年から10年のうちにSSの数は半数くらいに減るのではないででしょうか?
ちなみにガソリン税は、53.8円の上から消費税がかかるという2重課税になっています。
Posted by mattari at 2008年12月22日 07:25
実需と関係ないところで原油価格が乱高下するのでは、たまらないですね。
投機マネーのしわざでしょうが、次はどこに向かうのか・・・。
いずれにしろ、ガソリンの売り手も買い手も価格の安定を望んでいると思います。
Posted by yamataka at 2008年12月22日 22:01
燃油高騰時は仕事があったが利益が出ず・・・
燃油が下がれば仕事なく・・・

どちらにしてもお金が回りません・・・

Posted by 地球の日本人 at 2008年12月22日 22:25
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/111535515

この記事へのトラックバック

"石油情報センター" に関する話題
Excerpt: "石油情報センター" について書かれたエントリを検索してみました。やはりガソリン価格が値上がりしてきましたね。 - カズパパR 【 みんカラ 】 ブログ石油情報センターが21日発表した石油製品の小売価...
Weblog: 人気の話題に注目する日記
Tracked: 2009-05-02 04:15