今回は、サザビーズ(Sotheby's)がニューヨークでオークションを開催した。ジェフ・クーンズ(Jeff Koons)、ルシアン・フロイド(Lucian Freud)、ダミアン・ハースト(Damien Hirst)、アンディ・ウォーホル(Andy Warhol)などの作品63点が出品された。しかし、そのオークションの様子はまるで、宝石や毛皮などで着飾った金持ち相手の「バーゲン」だった。
■予想落札額を下回る作品が続出
イブ・クライン(Yves Klein)の絵画『Archisponge』は、予想落札額2500万ドル(約24億円)を大きく下回る2100万ドル(約20億円)で落札され、1500万ドル(約14億7000万円)の値を付けると見られていたフィリップ・ガストン(Philip Guston)の『Beggar's Joys』の落札額は1016万ドル(約10億円)に終わった。
さらにトム・ウェッセルマン(Tom Wesslemann)の『Great American Nude』も、予想落札額600-800万ドル(約5億9000万-7億8000万円)には遠く及ばぬ414万ドル(約4億円)で落札された。
■出品作品の3分の1が売れ残り
結果的には、63作品中20点が売れ残った。250-350万ドル(約2億4000万-3億4000万円)での落札が予想されていたウォーホルの作品4点、1500-2000万ドル(約14億7000万-19億6000万円)相当のロイ・リキテンスタイン(Roy Lichtenstein)の『Half Face with Collar』、さらにアニッシュ・カプーア(Anish Kapoor)、フロイド、ジャン・ミシェル・バスキア(Jean-Michel Basquiat)などの作品が、買い手を見つけることができず棚に残された。
■それでも高価なアート市場
これまでの結果を見れば、金融危機が高級美術品市場に悪影響を及ぼしているのは明らかだが、それでも一般市民の安売りの感覚とは全く違う。
予想落札額を大きく下回る可能性があったゲルハルト・リヒター(Gerhard Richter)の作品『Mirror Painting』でも、100万ドル(約9800万円)以上の値を付け、赤色の背景に緑色でドルマークを描いたウォーホルの作品は約200万ドル(約1億9000万円)で落札された。さらに、120個の普通のレンガを長方形に並べた作品に100万ドルを出した入札者もいた。
・コメント
このような不況時に突入しそうなときこそアート市場は、チャンスです。美術的価値は多少経済状況により上下しますが、年数が経てば経つほど、その価値が上がっていくからです。
日本のバブル期のころは、世界中のアートが日本に終結するぐらいの勢いがありましたし、転売するだけで大きな利益が得られました。その後の結果はご存知の通り、外資に安値で買い叩かれ国外に流出しています。
美しいものにあこがれる気持ちは、どの時代も一緒だと思います。今回の金融危機で大きく所有者が入れ替わりそうですね。そのときの権力者が所有するアート業界は、その時代の縮図ともいえそうです。


